Healthy Habits 64_スクリーンタイム11
今回は、ゲームの肯定的な面を見出した論文を読んでみました。(※)
家庭用ゲーム機やコンピューターゲームを対象にした研究です。
ゲームは、子どもや青少年にとって主要な娯楽となっており、その影響についてメリット・デメリット両面から注目されている。ゲームの否定的な側面として、社会的な交流の機会が減少することや、攻撃性や問題行動が増加する可能性が指摘されている。
本研究では、ゲームのプレイ時間と心理社会的適応の関係を検証し、(1)短時間のプレイは良い影響、(2)中程度のプレイは肯定的・否定的な影響、(3)長時間のプレイは否定的な影響がある、という3つの仮説を立てた。
Methods
英国の調査(UK Understanding Society Household Longitudinal Study)
男児2436人、女児2463人
10 ~15 歳 (mean, 12.51 歳; SD, 1.70 歳)
質問紙による調査
Measures
・Electronic Game Engagement
ゲームに費やす時間
(なし、1 時間未満、1~3 時間、4~6 時間、7 時間以上)から 1 つを選択
・Internalizing and Externalizing Problems
SDQ(Strength and Difficulties Questionnaire:子どもの強さと困難さアンケート)を使用、5つの項目(情緒、行為、多動/不注意、仲間関係、向社会的な行動)で構成
内在化スコア 情緒、仲間関係
外在化スコア 行為、多動・不注意
向社会的な行動(Prosocial Behavior)
・Life Satisfaction
全体的な幸福度と 5 つの生活領域 (学校、学業、外見、家族、友人) にわたる幸福度を評価
Analytic Approach
異なるレベルのゲームプレイ時間が子どもに与える影響を評価。
具体的には、ゲームをしない子ども(非プレイヤー)と比較して、以下の3つのグループを作成し、それぞれの影響を分析した。
・ライトプレイヤー(1日1時間未満) vs. 非プレイヤー
・モデレートプレイヤー(1〜3時間) vs. 非プレイヤー
・ヘビープレイヤー(3時間以上) vs. 非プレイヤー
Results
<ゲーム時間>男女合わせて
なし:25.8%
1時間未満:36.0%
1-3時間:31.5%
3時間以上:6.7%
・ライトプレイヤー(1日1時間未満) vs. 非プレイヤー
→ライトプレイヤーの方が、向社会的行動、生活満足度が高く、内在性・外在性の問題レベルが低かった
・モデレートプレイヤー(1〜3時間) vs. 非プレイヤー
→どちらも差はなし
・ヘビープレイヤー(3時間以上) vs. 非プレイヤー
→ヘビープレイヤーの方が、内在性・外在性の問題レベルが高く、向社会的行動、生活満足度が低かった
Discussion
ゲーム遊びが伝統的な遊びと同様の有益な機能を持つという考えを裏付けている結果だった。受動的なメディア視聴による影響よりも小さいことが示唆される。
Limitation
・横断的研究であること
・子どもが回答する質問票であること
・ゲームの時間という時間ベースのみで評価
・スマートフォンやタブレットを使用した遊びは含まれていない
この研究の対象者は 10~15歳でした。
この年齢の子どもたちにとってスクリーンタイムが何でもかんでもダメではないということです。
年齢に合った、適度な時間での「遊び」として活用できれば良いと思います。

(※)Przybylski AK. Electronic gaming and psychosocial adjustment. Pediatrics. 2014;134(3):e716-e722.
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